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今回のテーマは「納骨堂と自宅安置」です。
火葬を終えて、骨壺を持ち帰る。そのまま自宅に置き続けるか、納骨堂に納めるか。
お墓を持たない家庭が増え、この二つの選択肢で迷う方も多くなりました。どちらにもメリットがあり、どちらにも配慮すべき点がある。
今回は、納骨堂と自宅安置、それぞれの特徴と費用をお伝えします。
自宅安置は法律上問題ない
まず、大前提を確認します。
骨壺を自宅に置き続けることは、法律上まったく問題ありません。「墓地、埋葬等に関する法律」では、遺骨を埋葬できる場所を墓地に限定していますが、自宅で保管することには制限がありません。
四十九日、一周忌、三回忌。こうした節目で納骨する方が多いが、それを過ぎても自宅に置いておくことができます。期限の定めもありません。
ただし、自宅の庭に埋めることは違法です。埋葬は墓地でのみ認められています。骨壺に入れたまま室内で保管する。それが自宅安置の基本です。
自宅安置のメリットと注意点
自宅に骨壺を置く。その最大のメリットは、故人を身近に感じられることです。
毎日手を合わせられる。語りかけることができる。心の整理がつくまで、そばに置いておける。こうした精神的な支えが、自宅安置を選ぶ理由の多くを占めます。
費用もかかりません。納骨堂や墓地には管理費や永代供養料が必要ですが、自宅に置く限り、そうした出費は発生しません。
ただし、注意すべき点もあります。
一つは湿気です。骨壺は完全密閉ではなく、蓋と本体の間にわずかな隙間があります。湿気の多い場所に置くと、骨壺内部が結露し、遺骨にカビが生えることがあります。
直射日光を避け、風通しのよい場所に置く。台所や風呂場などの水回りは避ける。こうした配慮が要ります。
もう一つは、親族の理解です。自宅安置に抵抗を感じる親戚もいます。「遺骨は墓に納めるべき」と考える世代もまだ多い。同居家族だけでなく、親族とも話し合っておくことが、後のトラブルを避けます。
納骨堂の種類と費用
次に、納骨堂について説明します。
納骨堂とは、屋内に遺骨を安置するための施設です。2024年の調査では、納骨堂の平均購入価格は約80万円。過去5年間、75万円から85万円の範囲で安定しています。
納骨堂にはいくつかのタイプがあり、それぞれ費用が変わります。
ロッカー型は、コインロッカーのような棚に骨壺を納めるタイプ。費用は20万円から80万円程度で、もっとも手頃です。造りは簡素ですが、場所を取らず、管理も楽です。
仏壇型は、上段に仏壇、下段に納骨スペースがあるタイプ。費用は50万円から150万円。広めの空間で、家族全員の遺骨を納めることもできます。遺影や供え物も置けるため、家庭の仏壇に近い感覚で使えます。
自動搬送型は、ボタン操作で骨壺が参拝ブースに運ばれるタイプ。費用は80万円から150万円。都心部に多く、交通アクセスがよいのが特徴です。
位牌型は、位牌を並べて供養するタイプ。遺骨は別に保管されることが多く、費用は比較的安価です。
納骨堂の年間管理費
納骨堂には、初期費用とは別に、年間管理費がかかる施設が多い。
相場は年間1万円前後。施設の清掃、光熱費、メンテナンス、管理人の人件費などに充てられます。
都心部の納骨堂や、最新システムを導入した施設では、管理費がやや高めになることもあります。契約時に一括で支払う場合と、毎年支払う場合があるため、契約前に確認が必要です。
また、納骨堂の多くは、一定期間が過ぎると合祀(ごうし)される仕組みです。個別に安置される期間は、施設によって異なります。十三回忌、三十三回忌など、区切りのタイミングで合祀されることが一般的です。
納骨堂のメリットとデメリット
納骨堂のメリットは、管理の手間がかからないことです。
墓石の掃除、草むしり、水やり。こうした作業が不要です。屋内にあるため、天候に左右されず、いつでもお参りできます。高齢者や体の不自由な方にも優しい環境です。
また、承継者が要らない点も大きい。納骨堂の多くは、永代供養がついています。施設側が遺骨を管理し、供養を続けてくれるため、跡継ぎがいない家庭でも安心です。
デメリットは、費用がかかることです。初期費用に加え、年間管理費も発生します。また、納骨スペースには制限があり、先祖代々の遺骨をまとめて納めることは難しい場合もあります。
そして、一度合祀されると、遺骨を取り出すことができません。将来、別の墓地に移す可能性がある場合は、個別安置期間を長めに設定するか、自宅安置を選ぶほうがよいでしょう。
どちらを選ぶか、判断の基準
納骨堂か、自宅安置か。この判断は、いくつかの基準で整理できます。
まず、費用です。自宅安置なら費用はかかりません。納骨堂なら、初期費用と年間管理費が必要です。予算に余裕があるかどうかが、一つの判断材料になります。
次に、住環境です。マンションやアパートで、骨壺を置くスペースが限られている場合、納骨堂のほうが現実的です。一軒家で仏間や余裕のあるスペースがあるなら、自宅安置も選択肢に入ります。
そして、家族の意向です。故人を身近に感じたい。まだ手放す気になれない。そう思うなら、自宅安置がよいでしょう。親族の理解が得られず、トラブルが予想されるなら、納骨堂を選ぶほうが無難です。
最後に、将来の見通しです。自分が高齢になったとき、骨壺の管理を誰が引き継ぐのか。引っ越しや施設入所で、骨壺を持っていけない可能性はないか。こうした将来を見据えて、判断することも大切です。
九谷屋のご紹介
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